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『日本健康予防医学会』設立趣意書

わが国は世界に類を見ない超高齢社会が進行し、これから正に本格的な時期を迎えようとています。また高齢者に留まらず、子供から成人と幅広い層での生活習慣病、不定愁訴他慢性疾患者の増大により社会保障費や医療費の増加に歯止めが掛からず、国はもとより自治体・企業に至るまで、もはや医療・介護従事者の範疇を超え大きな社会問題に成りつつあります。この大きな社会問題を解決するには業界・業種を問わず国民全体で取り組む姿勢が不可欠と考えます。これまで「予防医学」は、治療医学と密接な関係をもつ健康障害・疾病予防が中心でしたが、今後は単に病気を予防するだけではなく、総合的な身体環境作り(運動療法・医食同源・健康意識)を通して健康増進、機能改善、疾病予防、傷害防止、健康寿命の延長、身体的・精神的健康の増進など、より幅広い領域を担うことが想定されます。そのためにも、これからの健康維持、医療・リハビリは、自らが毎日前向きにとりくむことができることを前提に、痛くない、辛くない、そして楽しくできることが重要な視点となります。国民一人一人が自ら「自分の身は自分で守る」「自ら健康を手にする」と言う原点意識を取り戻し、主体的に自ら健康維持、病気になりにくい身体つくりに務めるという積極的な健康思考の考え方を身につけることにより、健康で充実した人生を手にして社会保障費・医療費削減に寄与することで未来の子供たちに付けを残さないことが明るい日本を再生する鍵と考えます。

日本健康予防医学会は、これらを包括的テーマと位置付け、健康予防医学分野の新領域として、各専門の垣根を超えたワーキンググループによる共同研究、そして産学連携により迅速に社会のニーズに実行性の高い効果的な健康維持・増進と疾病予防の情報普及を提言することで社会貢献を担う目的で設立された学術団体です。

平成26年8月
日本健康予防医学会 設立発起人一同

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